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1.ダウンタイムはどれくらい?
正解:日常生活復帰まで3~4日で十分
自毛植毛は外科手術です。これは紛れもない事実ですが、これがそのまま術後の「長期安静期間の必要性」に繋がるものではありません。
オペについては、ドナー採取の工程(後頭部から植えることになる毛根の採取)と、植毛(薄い箇所へのドナーの植え付け)の工程の両方を1日で完結させるケースが一般的です。採取部分の後頭部を隠せるだけの毛髪がある場合については、翌日には退院できるケースもあり、後頭部を隠すためのウィッグ(部分的なかつら)などを整える場合を考えても、3日もあれば退院できます。つまり、週末+1日程度の休みを確保できるのであれば何とかなるというわけです。
「パンチ型のドナー採取」が主流なため、皮膚切開までの負担はない
以前は、毛根部分を含めて薄く皮膚ごと切開するオペが主流でした。簡単に言うと、後頭部の皮膚を薄く削いでいたため、この外科手術がもたらす身体的負担はなかなかのものだったようです。自宅に帰宅できた場合にも、「後頭部を下にして寝られない…」など、短期間で日常生活にスムーズに復帰できるような状況ではありませんでした。

画像出典:湘南AGAクリニック
現在では、専用のパンチ型の「電動ドナー採取器」があり、毛根部分でくるっと回転して周辺組織の損傷を最小限に抑えたドナー採取を実現させています(このドリル部分のヘッドは毛根サイズに合わせて適切なものを選択します)。このため、皮膚が負う負担は極めて少なく、シャンプー自体も翌々日あたりから可能だと言われることが多いです(クリニックによって多少指示は異なります)。
よって、術後の安静期間(および復帰までに要する期間=ダウンタイム)としては、余裕を見ても3~4日で十分と言えます。ただし、就寝の際に部分的に少し痛むような可能性は考えられます。
「外科手術で自分の後頭部の毛根を取って植え直す」なんて聞くと、普通は「1週間は必要でしょ…」と想像されるとは思いますが、実際にはそこまでの身体的負担にはなりませんので、この点はご安心ください。
2.発毛までの経過
植えた自毛の活躍は約1年後の話!
ダウンタイムと呼ばれるような回復時間はほとんど必要ありませんが、だからと言って「直ぐに生えてくる」というわけではありません。自分の髪として髪型も含めて違和感なく活用することまで考えると、1年程度の長期スパンで考えておいた方が無難です(必ず1年はかかるというわけではありませんが、余裕を見るとそれくらいの視野に立っておかないと、思っていたのと違う…という話になってしまいます)。
実は、定着後は「伸び始める」のではなく抜け始める!?
自毛植毛のオペが終わると、毛根一つひとつが新天地にて「定着」をし始めます。「植毛本数に対しどの程度の割合で定着成功に至るのか?」はクリニックによって異なります。一般的には「植毛本数に対して9割程度は定着する(1割程度は定着できない可能性もある)」と考えられています。
定着が終わると、「やっと生え始めるのだな…」と期待すると思います。事実、術後、2週間程度の期間には植えた毛そのものが少しずつ伸び始めたような挙動を見せます。「これで安心♪」と思うのも束の間、実はこの後、少し伸び始めたような移植した毛はほぼ全て抜けていってしまいます。それがイラストの最初(約1ヶ月)にあるような、毛根が離脱し始める動きです。そして移植した毛は結局全て脱毛してしまいます。
つまり、術後1ヶ月強を経るとオペ前の元の薄毛状態に戻る形になります。普通は事前にこの説明を受けているので、少し不安になりつつも「予定通り…」と自分を言い聞かせることができると思います。
術後、半年くらいで目に見える形の「新しい自毛」を実感♪
- Step.1脱毛(約1ヶ月)術後、1ヶ月程度で移植株の中にあった極短い毛が脱毛します。
「定着に向けた準備」と考えておくと良いでしょう。 - Step.2休止期(2~3ヶ月の期間)脱毛の後、その毛根は2~3ヶ月程度の「休止期」に突入します。
新しい毛を発毛させるまでの充填期間のような位置づけです。 - Step.3誕生休止期から目覚めた毛根は、毛乳頭内部で毛母細胞を分裂させ始めます。
これが髪1本の始まりですが、毛穴の外の表皮まで毛先を成長させるにはもう少し時間を要します。 - Step.4発毛毛先が表皮から顔を出すと、いよいよ私たちの認知できるところとなります。
ある程度透け感をフォローするには表皮上で2~3cm程度は欲しいため、ここまでで5~6ヶ月の歳月が流れます。 - Step.5成長一般的な目安として、月に1cm程度のペースで髪が伸びていきます。
短髪の場合(4~5cm程度)でヘアスタイルに貢献するまでには、発毛実感後に更に4ヶ月程度必要と考えられます。
よって、ごく自然に自分の髪として馴染むまでには約10ヶ月程度を要すると判断できます。
想定されている流れに沿うと、脱毛後にようやく新しい命が芽生える形になります。毛根の中で起こる出来事なので、イラストのような「誕生」のタイミングは目で捉えることができません。それでも4ヶ月ないしは5ヶ月後くらいには「新天地での芽生え」がもたらされ、ここから月に1㎝程度の速度で通常通り髪が伸びていきます。皮膚表面に見えるようになるのが概ね半年後、そこからも1ヶ月に1㎝目安で成長していくため、自分の薄毛症状をある程度補える存在感を得るまでに8ヶ月程度必要になると考えられます。
このようなことから、短髪の場合で自分の髪として植毛した毛(正確には、抜けた後に生えてきた自毛)を自然に活用できるようになるのにだいたい10ヶ月程度を要します。長髪の場合だと1年程度の術後期間を経て、ようやく自分の髪の毛として太くたくましい毛を実感できるようになっていきます。
つまり1年のスパンを要する長期戦だということ
どうでしょうか。おそらく想像していた経過とは違って、かなりの長期戦だなとおわかりいただけたと思います。また「術後約1ヶ月で脱毛してしまう…」というのは、自毛植毛について調べたことがない人にとってはインパクトのある内容だったと思います。ですが、これは想定された流れです。
想定外の出来事と医師が判断するのは、次のようなオペ直後の脱毛です。
このようなことから、2週間程度定着していた事実があり、少し伸びてきたような動きを見せていたのであれば「定着を経た脱毛」だと判断できます。新しい毛の発毛に向けていよいよ充填期間がスタートするわけですので、無事に命が芽生えるのを信じて時を待ちましょう。
3.自毛植毛の威力
自毛植毛はAGAを治せる女神ではない…
「自毛植毛は最後の手段」といった表現を目にしたことがある人も多いと思います。これは一定程度真実を突いていますが、「自毛植毛を施したら薄毛化のプロセスが止む!」というわけではありません。
はっきり言ってしまうと、残念ながらAGAを自毛植毛で治すことはできません。AGAと診断された人は、「薄毛化のプロセスを自身の遺伝的体質として持っている」ということに他ならず、何もしなければDHTが量産されて、その影響が出続けます。つまり、自毛植毛は薄くなった箇所に新しい命を与えるだけで、今ある弱りかけている毛にエネルギーを注ぐような影響力はないのです。
「AGA治療薬の服用を並行する」のが正しい対策
植毛した箇所でしっかりと定着したものについては、太くたくましい毛が生えてきますし、その毛根がDHTの影響を受ける可能性は低いです(移植前の後頭部の毛根の性質が移植後の頭皮にそのまま受け継がれるからです)。
ですが、「移植した毛根が元の毛根の性質を引き継ぐ」のは、当然移植した毛根そのものに対してのみ有効な特例です。移植前から元々そこにあった毛については、引き続きDHTの影響などを取り込み続けることが想定されます。このため、「自毛植毛を施したからもうAGA治療薬は止めても良い」と言うことにはならず、むしろ「自毛植毛後はAGA治療薬でしっかりと元の自分の毛も守りましょう!」と案内されるケースの方が多いです。
でないと、たとえば術後10年程度経過した時に「逆M字型」や「逆O字型の薄毛」が完成してしまう可能性があります(自毛植毛した箇所だけ生え残っている非常に奇妙な状態です)。「バレずに自毛を定着させられた♪」と思って油断していると、10年後に「後バレ」のような予期せぬ不運に見舞われる可能性があるのです…。
自毛植毛のクリニックでは必ずAGA治療薬の提供オプションがある
自毛植毛のクリニックは、「投薬治療」をベースとした薄毛外来とは一線を画す存在です。外科手術を施すことを前提としているため、医師の技術も重要になります。一般的なAGAクリニックとは少し違う角度から薄毛治療に挑んでいますが、だからと言って「うちは自毛植毛のクリニックなのでAGA治療薬は置いていません」というようなことはありません。
むしろ、自毛植毛を施すクリニックであればこそ、必ずAGA治療薬も出せるように整えています。その後の「逆M字」のような影響(可能性)を正しく認識されているので、「AGA治療薬」を排除した医療サービスの展開は考えられないのです。
つまり、自毛植毛後にAGA治療薬を手放してしまえば、じわじわと元々あった毛根が痩せ細っていく可能性が高く、最終的には自毛植毛した毛だけがすくすくと太く育つという結果が想定されるのです。
せっかく植えた「たくましく育ち続ける毛」を「薄くなっていく元の毛」に合わせて短く刈り揃えるような醜態は誰も希望していないはずです。このため、自毛植毛後は継続してプロペシアなどの「5α還元酵素阻害薬」を服用し続けることが多くなると思います。
ただ、これまで「プロペシア錠1mg」を服用してきたものを少し様子を見ながら「プロペシア錠0.2mg」に落としてみるような調整をすることは十分に考えられます。
まとめ
教訓:薄毛対策は早期着手がやはり重要
当コラムでは、自毛植毛で誤解されることの多い3つのポイントについてご紹介しました。本気で自毛植毛を検討されている方であれば、あるいは全て知っていた内容だったかもしれません。ですが、漠然と「自毛植毛という最終手段もある…」と認識されていたレベルであれば、「なるほどAGAは治せるわけではないのね…」という新たな気づきに繋がったのではないかと思います。
もう一度ポイントだけ整理しておきましょう。
- ダウンタイムは短く、3~4日もあれば軽く仕事復帰可能!
- 植毛後は「脱毛プロセス」があり、しばらく経過して「発毛プロセス」が訪れる
(新しい毛を普通に活用するには、ざっくり見て約1年程度必要) - 自毛植毛でAGAに打ち勝てるわけではない
(自毛植毛が必要なレベルの薄毛なら、術後もAGA治療薬を飲み続けた方が無難)
どれも知ってしまえば大した内容ではありませんが、特に③に対して変な思い込みをし、「最悪自毛植毛に逃げるか…」と今すぐできる「AGA治療薬の服用」を留保し続けていると、後々「うわーどうしてもっと早く…」という結果にもなり兼ねませんね。薄毛化は放置すればするほど(後手後手の対策になればなるほど)、「てんこ盛り対策(自毛植毛+5α還元酵素窓外薬+ミノキシ外用薬等の合わせ技)」で挑まざるを得なくなってきます。正しく情報整理し、余裕を持って早期着手することをおススメします。
自毛植毛でおススメのクリニックは?
当サイトがおススメできる実績のある自毛植毛クリニックは「親和クリニック」です。ただし、こちらは治療費の方が幾分高いというデメリットもあります。
親和クリニック

画像出典:親和クリニック公式HP(新宿院)
プロフェッショナルなドクター陣が貴方のお悩みを解決♪
- 東京都…親和クリニック 新宿院
- 大阪府…親和クリニック 大阪院
- 愛知県…親和クリニック 名古屋院
- 福岡県…親和クリニック 福岡院
はっきり申し上げまして、自毛植毛は「薄毛対策の最後の砦」なので、オペ代や治療費を全て含めると100万円以上するのが当たり前です。特に、オペを実施する上での「基本治療費」を設けているクリニックがほとんどで、これだけでも20~30万円程度必要になります(どうしてもっと早めに安価なAGA内服治療薬を手に取らなかったのかと…ここで多くの患者さまが思うわけです)。
事実、治療費の面で対応できないというケースは多分にあると思われます。このような場合は、上記の「親和クリニック」ではなく、次の「湘南AGAクリニック」に相談するという手もご検討ください。
湘南AGAクリニックは、安価で自毛植毛にも対応しているおススメクリニック
実は、湘南AGAクリニックでは他院の自毛植毛で必須となる「基本治療費(20~30万円)」が存在していません。「基本治療費をゼロ円」で、グラフト量(=採取して植え付ける株数)に応じた料金だけが必要になる仕組みです。このため、他院よりも20~30万円程度安くオペをお受けいただけます。
もちろん、これで精度が劣っていれば話になりませんが、湘南AGAクリニックにも信頼できる医師は多数在籍しています。自毛植毛の料金設定で「少しでも安く…」をお考えであれば、湘南AGAクリニック一択で間違いないでしょう!
湘南AGAクリニック
湘南美容クリニック

画像出典:湘南AGAクリニック新宿本院
男性のAGA専門治療院が全国で6院ありオンライン診療にも対応可能。自毛植毛についても西新宿院を除く5院で対応可能。全く刈り上げない「ノンシェーブン植毛」という術式も用意!
- 東北エリア…湘南AGAクリニック 仙台院
- 関東エリア…湘南AGAクリニック 新宿本院、湘南AGAクリニック 西新宿院
- 中部エリア…湘南AGAクリニック 名古屋院
- 関西エリア…湘南AGAクリニック 大阪院
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※「湘南美容クリニック(74院)」の情報も含め、各医院の詳しい対応メニューは当サイト制作のまとめ記事で確認できます。
自毛植毛への信頼と実績にとことんこだわるなら「親和クリニック」、安さも取り入れつつ治療技術も求めたい場合は「湘南AGAクリニック」で良いのではないでしょうか。
上記のボタンから、それぞれ個別のクリニック紹介記事にも飛べますので、ぜひ参考になさってください。最後までご覧いただきありがとうございました。