自毛植毛とは?術式・生え方・期間・ダウンタイム・費用など

自毛植毛
自毛植毛

※丸坊主必須というわけではありません。モデルさんがわかりやすく示してくれているだけです。

自分の後頭部の毛髪の毛根を採取して、薄くなった箇所に移植する「自毛植毛」について解説いたします。外科手術の影響としてのダウンタイムや、FUT法・FUSS法・FUE法といった手術の術式の違い、術後の生え方など、費用目安など基本的なことをご案内いたします。
自毛植毛の評価分析

総合評価:66点

 

※総合評価の点数は、最重要項目「薄毛回避」を3倍、重要項目「発毛力」を2倍にして、7項目で100点満点になるように調整しています。
あくまでも当サイトの主観的なものなので、参考程度にご覧ください。

自毛植毛とは?
~自分の毛髪を移植する外科手術~

自毛植毛のイメージ
自毛植毛とは、自分の後頭部の毛髪を採取して移植する処置です。外科的な手術になりますので、内服治療やメソセラピーと比較してかなり大掛かりな処置と言えます。

AGAの薄毛症状をイメージしていただければわかりますが、一般的には生え際(M字部分)や頭頂部(O字部分)の毛髪は薄くなやりやすいものの、「後頭部や側頭部の毛髪に関しては最後まで残る」という傾向があります。これは「ジヒドロテストステロン(DHT)が作られやすい環境下にあるか?」が関係しており、自毛植毛ではDHTが発生しにくい「薄くなりにくい後頭部の毛髪」を活用します。

具体的には外科手術によって後頭部の毛根を採取し、それを薄くなっている生え際や頭頂部にグラフト(株)単位で移植します。グラフト(株)とは、1本~4本程度の毛髪が生え得る毛根の単位のことです。

後頭部の毛根に関しては、移植後もDHTの発生が起こりにくいため、これを定着させることで「薄くならない前頭部」や「頭頂部」を作ることができます。

手術の際には、丸坊主にした方がオペがやりやすくはなるものの、これは必須ではありません。日常生活への影響があるため、一般的には後頭部の採取部分のみ短くカットし、術後は残っている毛を被せて隠すような対策をすることが多いです。

一定のダウンタイムが必要
~日常生活復帰は3日程度~

ダウンタイムとは、手術による影響によって日常生活に支障が出る期間を言います。自毛植毛に関わらず、骨折に対するオペなど外科手術全般に用いられる言葉です。自毛植毛の場合は、メスで切除する術式やパンチと呼ばれる特殊な器具で毛根部分を採取する術式などがございますが、直接的にオペの影響を受けるダウンタイムは3日程度と言われています。

この期間は頭部に包帯を巻いて安静にしていることが求められるため、通常お仕事などはお休みいただいて安静に過ごすことになります。オペから3日経過すれば日常生活が送れますが、この場合も患部や傷口の赤みが引いて完全に元に戻るまでにはもう少し時間を要します。皮膚ごとメスで薄く切除する「ストリップ法」を選んだ場合、10日前後は仰向けに寝ると痛みを感じると言われており、横に向いて寝たりうつ伏せで寝るなどの工夫も必要になります。

ただし、見た目という意味では患部を前髪で隠したり、残している後頭部の毛髪やウィッグなどで覆うこともできます。このため、3日程度の期間さえ設ければ元の生活に戻ること自体は可能です。シャンプーも一般的には翌々日くらいから再開可能だと案内されています(もちろん多少の個人差は生じます)。

通常はオペの前に元の髪型などを考慮し、術後の隠し方を予め考えた上で手術に臨みます。

砂時計 ダウンタイム

自毛植毛の手術の呼び方と種類
~FUTの下位に「FUSS法」と「FUE法」がある~

自毛植毛の外科手術では、後頭部の毛髪から毛包採取を行なう際、大きく分けて「メスを使って薄く皮膚ごと採取する方法」と「特殊なパンチを使って毛包部分をくり抜いて採取する方法」とがあります。メスを使用して皮膚ごと毛包を切除するものを「FUSS法」と言い、メスを使わずに特殊なパンチで毛包を採取するものを「FUE法」と呼んでいます。

FUSS法(≒FUT法)

FUSS法(ストリップ法)
FUSS法(ストリップ法)順序

FUSS法とは、Follicular Unit Strip Surgeryの頭文字を取ったもので、「毛包単位の皮膚片手術」が直訳です。もう少しわかりやすく言うと、メスを用いて毛根部分を皮膚ごと薄く切除し、それをグラフト単位に区分けして移植するものです。日本語では一般的に「ストリップ法」と呼ばれていますが、自毛植毛の手術は従来よりこの術式が使われており、後に登場する「特殊なパンチ器具を用いる方法」はありませんでした。

このため、FUT(Follicular Unit Transplantation=毛包単位の移植)という「自毛植毛全体を表したような言葉」を当てて、「メスによる切除法=FUT法」と案内しているものも残っています。

仮にFUT法と案内されているものであっても、内容としては「皮膚を薄く切開して採取すること」を意味していますので、頭の中で「FUT≒FUSS法のことだ」と変換しておくと良いでしょう。

FUE法

FUE法(ドナーストリップ法)
FUE法(ドナーストリップ法)手順

FUE法とは、Follicular Unit Extraction/Excisionの頭文字を取ったもので、「毛包単位の採取/切除」が直訳になります。Eの頭文字の指す意味が2つあるのは、Extractionの「採取」が外科手術の有無を誤認させる可能性があるためで、後にExcisionの「切除」を当て直すことでリスク面も伝わるように配慮したようです。

日本語としては「ドナー・ストリップ法」と言われるため、特に頭文字がどうという影響は受けていません。毛根部分を直径1㎜程度の特殊なパンチでくり抜くような術式と言えますが、「外科手術であることに違いはない」という点は押さえておきましょう。

ただ、従来のメスを使用する方法とは違ってオペがもたらす影響は和らぎますので、「ダウンタイム」はやはり短くすることが可能です。イメージ的に「痛くなさそう…」ということで患者受けが良いためか、こちらの術式を採用するクリニックも多くなっています。

術後の毛髪の生え方
~どのくらいの期間で髪が自然に生えてくる?~

自毛植毛の手術後、発毛までの時間的目安(発毛に要する時間)
個人差がありますが、自毛植毛の手術を終え、期待したように髪のボリュームに貢献してくれるまでには概ね半年~8ヶ月程度の歳月を要します。元々「グラフト」と言われる株単位で移植しており、これが定着する際には一度株元の極短い毛が脱毛し、ヘアサイクル上の「休止期」に入るというプロセスがあります。このため、ある程度長期的な展望を抱いておくことが大切です。時系列で整理してきましょう
自毛植毛オペ後 発毛までの目安
  • Step.1
    脱毛(約1ヶ月)
    術後、1ヶ月程度で移植株の中にあった極短い毛が脱毛します。
    「定着に向けた準備」と考えておくと良いでしょう。
  • Step.2
    休止期(2~3ヶ月の期間)
    脱毛の後、その毛根は2~3ヶ月程度の「休止期」に突入します。
    新しい毛を発毛させるまでの充填期間のような位置づけです。
  • Step.3
    誕生
    休止期から目覚めた毛根は、毛乳頭内部で毛母細胞を分裂させ始めます。
    これが髪1本の始まりですが、毛穴の外の表皮まで毛先を成長させるにはもう少し時間を要します。
  • Step.4
    発毛
    毛先が表皮から顔を出すと、いよいよ私たちの認知できるところとなります。
    ある程度透け感をフォローするには表皮上で2~3cm程度は欲しいため、ここまでで5~6ヶ月の歳月が流れます。
  • Step.5
    成長
    一般的な目安として、月に1cm程度のペースで髪が伸びていきます。
    短髪の場合(4~5cm程度)でヘアスタイルに貢献するまでには、発毛実感後に更に4ヶ月程度必要と考えられます。
    よって、ごく自然に自分の髪として馴染むまでには約10ヶ月程度を要すると判断できます。
髪は直ぐに伸びてくれるものではありませんでの、新しく生えてきた髪でヘアアレンジするところまで想像すると、概ね1年程度のスパンと捉えておいた方が良いかもしれません。もちろん、「自毛植毛」は必ずしもうまくいくとは言い切れいない移植オペなので、成功した場合の話であることも踏まえておく必要があります。
自毛植毛 術後の患部(生え方)

自毛植毛は完全無欠ではない
~「手術箇所にしか生えないこと」を忘れてはならない~

木々の間に差し込む光

自毛植毛は、オペを終えて移植先で毛根が定着すれば「安定して生えること」が見込めます。これは、DHTの構成要素となる「5αリダクターゼ(還元酵素)」が後頭部の毛根には存在しにくいためです。よって、定着さえしてしまえば、移植先でも後頭部の毛のように薄くなりにくいという性質が受け継がれます。

ただし、忘れてはならないのが「これはあくまでもオペで処置したエリアやその毛根に限定した話だ」という点です。ある程度薄くなることを想定してM字部分や頭頂部に広めに処置を施すと思われますが、人によってはオペによるカバーエリアを超えて薄くなることも起こり得ます。

こうなると、M部分やO部分では髪が生えてくるものの、そのエリアの外で薄くなるという奇妙な状態に陥ってしまいます。再手術でフォローする手もありますが、その際にまだ後頭部から採取できるだけの毛包が十分に残っているか…という問題も考えられます(一般的に自毛植毛の再手術は「3度が限界」と言われています)。

このようなことから、自毛植毛と言えども決して完全無欠の処置ということにはならず、持って生まれた遺伝的傾向によっては、AGA治療薬も併用しておいた方が良いケースも出てきます。もちろん「定着後はふさふさと生えてくること」が大いに期待できるのは事実ですが、投じることになるのはある程度大きなお金です。必ず成功すると言い切れない側面もあるため、しっかりと事前カウンセリングを受け、納得した上で施術をご検討ください。

自毛植毛に強いクリニック
~オペ技術や実績をお求めの方はこちら!~

自毛植毛の手術は、一般的に「中等度以上の薄毛患者さま」に向いたものとなっています。手術費用として「100万円単位のお金」を動かすことが基本となります(通常、オペの基本治療費として20万~30万円の費用が必要になり、その上に植毛する株の量で計算された治療費が上乗せされます)。

自毛植毛では、一般的な「AGA内服治療(飲み薬による治療)」と違って、「医師の手腕」や「クリニックの実績」で治療結果(期待値への達成 or 未達成)が左右されやすいです。くれぐれも慎重に信頼できる専門医を見つけてください。

親和クリニック…自毛植毛で高精度のオペを実現!

当サイトの側で「必ず成功する!」と約束することはできませんが、「自毛植毛手術」において定評のあるクリニックをご紹介いたします。大都市圏でトータル4院ございますので、国内本土にお住まいであれば何かしらアクセスできる状況ではないでしょうか。2,000株(約5,000本相当の毛髪)以上での手術実施の際は、近隣の指定ホテルと交通費を全額ご負担してもらえます。

よって、オンラインで一度相談してみて、決心が付いたら宿泊込みで来院するという選択も可能ですね。本気で薄毛を回復したい場合は、ぜひご検討ください。

親和クリニック

親和クリニック新宿院

画像出典:親和クリニック公式HP(新宿院)

全国大都市圏の4院で自毛植毛手術を提供!
プロフェッショナルなドクター陣が貴方のお悩みを解決♪

  • 東京都…親和クリニック 新宿院
  • 大阪府…親和クリニック 大阪院
  • 愛知県…親和クリニック 名古屋院
  • 福岡県…親和クリニック 福岡院
カウンセリングやご相談はもちろん「無料」にて実施されます。親和クリニックは「オンライン診療」を実施しているクリニックなため、自毛植毛だけでなく、AGA治療薬の処方を相談することもできます。ぜひ、お気軽にお問い合わせください。
タイトルとURLをコピーしました