AGA治療の内服薬 5α還元酵素阻害薬と血管拡張薬の違い

AGA治療薬 5α還元酵素阻害薬 プロペシア フィナステリド ザガーロ デュタステリド

AGA治療薬の2種類(分類)

AGA治療薬の「飲み薬」について、「5α還元酵素阻害薬」と「血管拡張作薬」の違いをわかりやすくご紹介します。効能の違いやうまくマッチする薄毛症状など、クリニックで治療薬を選ぶ際に参考になると思いますので、ぜひご覧ください。
AGA内服治療(飲み薬)の評価分析

総合評価:75点

 

※総合評価の点数は、最重要項目「薄毛回避」を3倍、重要項目「発毛力」を2倍にして、7項目で100点満点になるように調整しています。
あくまでも当サイトの主観的なものなので、参考程度にご覧ください。

AGA治療薬は大別して2タイプ
~AGAメカニズムには「5α還元酵素阻害薬」~

2種類のAGA内服治療薬(飲み薬) 効果の違い
AGA治療薬にはいくつかのタイプがありますが、大きな区分けで考えると2種類です。一つは「5α還元酵素阻害薬(DHTの産出量の抑制に寄与するお薬)」、もう一つは「血管拡張作用が中心のお薬」です。現実的にAGAを発症している場合には、AGAメカニズムに切り込む「5α還元酵素阻害薬」を選ぶのが賢明です。某CMの影響で誤解されがちな部分もありますが、「血管拡張タイプのお薬(ミノキシジル)」はAGAメカニズムを抑え込む力はありません(DTHの産出を止める効果はありません)。

元々そこまで薄毛化していない方が予防的に使ったり、既に「5α還元酵素阻害薬」を服用している状況下で、更にプラスアルファの発毛力を取り込みたいときには「血管拡張作用のお薬」も有効に機能します。

当サイトの独自の判断で言うと、「5α還元酵素阻害薬」と「血管拡張薬」の治療薬で力点を置くべき割合目安は8:2です。薄毛治療の際はどう考えても「5α還元酵素阻害薬」を軸に据えるべきです。「血管拡張剤」のミノキシジル(←後ほどご紹介します)は、「内服薬」も「外用薬(発毛剤など)」もございますが、どちらのタイプであれ「5α還元酵素阻害薬」に対して「サブキャラ」的な印象をぬぐえません。その証拠に、どのクリニックの薄毛治療メニューにも必ず最初に「5α還元酵素阻害薬」が提案され、それを服用いただく前提で、更に飲むタイプの「血管拡張作剤」や「塗布するタイプの外用薬」が提案されたり、あるいは「毛髪再生メソセラピー」の注射メニューが追加提案されます。「5α還元酵素阻害薬」を外して薄毛治療メニューが提案されることは、自毛植毛という最終手段を除いてないはずです。

 
高いお金を払うほど効果がありそうに感じてしまうのが「コンプレックスの払拭」を望む側の心理ですが、薄毛治療についてはまず大前提として最も手頃な「5α還元酵素阻害薬」にこそ強い「薄毛化防衛力」があります。これを押さえておかないと、クリニックに相談に行った際に不必要に高い治療メニューを選択してしまう可能性があります。

高い治療メニューが効かないというわけではありませんが、どの治療メニューにも必ず「5α還元酵素阻害薬」が入っているので、それくらい男性の薄毛治療においては「5α還元酵素阻害薬」が要になっているという点を忘れずにインプットしていただければと思います。

5α還元酵素阻害薬に分類されるもの
~DHT産出量を抑えることに貢献~

5α還元酵素阻害薬の役割
それでは、「5α還元酵素阻害薬」と呼ばれるものからご紹介していきます。「プロペシア(フィナステリド配合)」や「ザガーロ(デュタステリド配合)」と呼ばれるAGA治療薬は、どの薄毛外来でも男性であればまず最初に提案される可能性の高いお薬です。後発のジェネリック薬品の中には、そのまま「フィナステリド」という名前が付けられているものもあります(もちろん、これにもフィナステリドが配合されています)。

このような「フィナステリド」や「デュタステリド」と呼ばれる薬品成分については、テストステロンと5αリダクターゼの結合反応を阻害する効果が医学的に立証されています。AGAメカニズムのページでご紹介したように、「テストステロン」と「5αリダクターゼ(還元酵素)」の結合が起こらなければ、結果として「DHT(ジヒドロテストステロン)の産出」は抑制され、ヘアサイクルの乱れや軟毛化は起こりにくくなります。よって、特に「最近薄くなり始めたかも?」と感じるような場合には、真っ先にでも手に取るべきお薬です。

5α還元酵素阻害薬(フィナステリド,デュタステリド)の働き,効能,作用

「5α還元酵素阻害薬」は、国内製、海外製、先発治療薬、後発治療薬(ジェネリック薬品)、製薬会社の違いなどを踏まえると実に多くの種類があります。プロペシアジェネリックの「フィナステリド錠」だけでも既に10種類以上のものが流通している状況です(プロペシアジェネリックは通常「フィナステリド錠〇〇〇」と記載された製品になっています)。

とにかく「プロペシア」「フィナステリド」「ザガーロ」「デュタステリド」のいずれかの名前で案内されれば、それは「5α還元酵素阻害薬」です。また、インドの製薬会社「シプラ社」のものであれば、「フィンペシア(成分はフィナステリド)」と呼ばれる製品も安価に流通しています(こちらは厚生労働省未承認)。薄毛化回避(予防)には重要なお薬ですので、これらの5つの名前はしっかりインプットしておくと良いでしょう。

フィナステリド成分の5α還元酵素阻害薬
  • 製品名「プロペシア錠」
  • 製品名「フィナステリド錠」
  • 製品名「フィンペシア」
デュタステリド成分の5α還元酵素阻害薬
  • 製品名「ザガーロ カプセル」
  • 製品名「デュタステリド カプセル」
値段としては、ひと月分(28錠か30錠)で概ね5,000円~1万円くらいまでです。「海外製」のものは安価で「国内製」のものは高いという違いがあり、「先発品」と「後発品」で言うと、ジェネリック薬品と言われる後発品の方が安価です。これを1日1錠飲み続けるのが「AGA内服治療」の基本中の基本です。

1日に必要となる治療費として見れば200円~300円と言ったところなので、成人男性であればどなたでもだいたいコントロールできるレベルの金額です。ただし、飲み続ける限り「テストステロン」と「5α還元酵素」は結合されにくくなりますが(よってDHTは発生しにくくなりますが)、飲むのを止めるとまたDHTが発生してくるという「対症療法」的な作用となります。よって、薄毛化を予防したいのであれば、ある種の「固定費」のような認識で脳内処理せざるを得ません。もっとも、お試しで服用してから止めるのは自由ですので、まずは3ヶ月程度飲み続けてみて、実感としてどうなのかを見てみると良いでしょう。これが医学的に最も妥当な薄毛対策の第一歩です。

副作用は理解しておくべきこと

お薬についてはどのようなものであれ、何かしらの副作用リスクが考えられます。「5α還元酵素阻害薬」に分類されるプロペシアやフィナステリドについても同様です。服用を決める前には、医師からの案内があるとは思いますが、事前に自己学習しておく意識も大切でしょう。プロペシアの副作用は以下のコラムでまとめています。ぜひご確認ください。

「血管拡張作用」をもたらすもの
~毛細血管を広げ、髪の栄養供給を拡充~

ミノキシジル」は某CMの効果もあってかなり名が知れ渡っていると思います。リアップなどの発毛剤(外用薬)にも一部成分として含まれています。クリニックで処方され得る「ミノキシジル」は、飲むタイプの「内服薬」だけでなく、クリニック独自に成分配合した発毛剤(つまり外用薬)のようなケースも少なくありません。

薬効としては医学的に「血管拡張作用」があることが確認されています(元々は血圧の降下剤として研究されたお薬です)。

「血管拡張によって髪が生える」という理屈は、栄養供給ルートをしっかりと確保するという視点に立ったものです。工場の生産ラインになぞらえるなら、製造ラインで不良品が出にくくするのが「フィナステリド」や「デュタステリド」で、サプライチェーン(材料供給ルート)を拡充して材料不足にならないよう整えるのが「ミノキシジル」といったイメージです(毛根の下を流れている毛細血管を太くするという補い方をしているわけです)。

ミノキシジルの血管拡張作用
飲むお薬と、塗るお薬(発毛剤タイプ)があるものの、「どちらが良いの?」という判断は難しいところです。「経口薬(内服薬)」の場合だと、薬効が吸収がされるのにある程度時間がかかるものの、作用は強く身体全体に及びやすいと言えるでしょう。「血管拡張作用」をもたらすお薬ですので、頭皮の毛細血管にもしっかりと作用することが期待できますが、その分ピンポイントではなく全身で血管が拡張されるため、副作用として頭痛などを感じる可能性も相対的に高くなります。

一方、発毛剤のように「外用薬」として頭皮塗布するタイプですと、直接毛根に作用するように感じられますが、そもそも血管拡張作用のある成分を頭皮に塗布してどれだけしっかりと頭皮の毛細血管が広がるのだろうか…という疑問が残ります。全く効果がないわけはありませんが、口から取り込んで消化吸収を経て代謝される経口薬と比較したら、やはり作用は及びにくいかもしれません。また、成分を頭皮に付けるものになるため、皮膚トラブルの方で影響が出てしまう可能性もないとは言えません(1日2回以上塗布しても意味がないとも言われています)。一方で、比較の上ではお体全体に及ぶ副作用などは生じにくくなります(血流が良くなりすぎることで生じ得る「動悸」や「めまい」などは内服薬のミノキシジルと比較し起こりにくくなるはずです)。

いずれにしましても、「血流の改善による薄毛対策」については、やはり患者さま立場ではそこまで重要視する必要はないと考えます。想像していただければわかりますが、遺伝的要因でDHTが多くなり、それによってヘアサイクルが乱れて毛髪が育ちにくくなっているのに、血流を良くして栄養供給ルートを拡充しても問題解決にはならないからです。例えるなら、穴の開いた財布を持ち歩きながら、必死になって残業して収入UPに努めているようなイメージです。その前に「財布の穴を塞ぐこと」の方が大切なので、やはり当サイトとしては「5α還元酵素阻害薬」を主体に考え、余裕があればミノキシジルの「血管拡張効果」を取り込めばよいと思います。

髪は毛細血管から養分を受け取り成長するものの…

髪の成長は、毛根一つひとつが頭皮の毛細血管から栄養分を受け取ることで成り立ちます。これは疑いようのない事実です。そのため、「加齢」や運動不足、喫煙など種々の影響によって「頭皮の血流」が滞っている場合には、ミノキシジルの血管拡張作用は髪の成長をフォローしてくれるはずです(滞りを取ってやるようなイメージになります)。実際、リアップにもスカルプDにも「壮年性脱毛症」に対する発毛剤と明記されています(男性型脱毛症への発毛剤とはどこにも書いていません)。つまり、「加齢で生じるような血流の滞りを解消すること」に着目した発毛剤なのです。血流が悪くなくても、「AGAのメカニズム(薄毛化の連係プレイ)」が出来上がっているために薄毛化が起こっているケースはたくさんあり、このような場合だとミノキシジルの発毛剤はあまり有効に機能しません。

間違った生産ラインで不良品(≒DHT)を出し続けているところに、そのまま太く材料供給し続けても薄毛化が止むわけではありませんよね。順序としては、「AGAメカニズムへの対策(=DHT産出量の抑制)を先に考えるべきである!」という点はよく押さえておきましょう。

ミノキシジル自体に薬効がないわけではなく、「血管拡張作用」は確かに期待できるものなのですが、AGAによる薄毛化がどういう理屈で起こるのかは実際にお薬を手にする前に理解しておくべきです。でないと、無駄に遠回りしてしまう可能性があります(まだ、AGA基本情報をご覧になっておられない場合は、ぜひざっと目を通しておいてください)。

医療機関では「プロペシア」や「ザガーロ」を入り口に、よりベターな相乗効果として「ミノキシジル」が勧められるケースが多いです。これはもちろん無駄ではないです。ただし、ミノキシジルの内服薬、外用薬それぞれで単体8,000円~13,000円程度はしますので、費用対効果を考えてもやはり「5α還元酵素阻害薬」をまずは半年ほど服用し続けて効果を確認された方が良いでしょう(経済的に余裕があるなら、ぜひ併せていただければとは思います)。

ご相談は薄毛診療対応の「医療機関」へ!
~個人輸入や通販は非常に危険!~

専門医のAGA無料カウンセリングでスタート

AGA治療の主たるものは、治療薬を服用するというもの(内服治療)です。頭皮に「グロースファクター」と呼ばれる成長因子を注入する方法も広がりつつありますが、AGA発症のメカニズムを考えると「5α還元酵素阻害薬」を取り入れることが基本中の基本と言えるでしょう。

近年では、ネット通販などを利用する「個人輸入代行業者」も登場していますが、医学的な治療薬はそもそも「医師が診察したうえで処方する!」というのが大前提になります。

「本当にそのお薬でその成分が適切な分量配合されているのかどうか?」については、外観からでは何も確認できません。どこの誰がどのようにして入手したのかがわからない個人輸入業者については、「安さ以上に巨大なリスクがあること」をよく理解しておくべきでしょう。重大な副作用を生じてもどこにも何も言えないという危険性を加味し、信頼のできる医療機関をご選択ください。

それでは、AGAの内服治療において利便性の高いおススメのクリニックをご紹介しておきます。

クリニックフォア(CLINIC FOR)…オンラインのみで完結できる嬉しいクリニック♪

クリニックフォア

クリニックフォア(CLINIC FOR)

画像出典:クリニックフォア公式HP(新橋院)

全国どこからでもオンライン診療が可能なクリニック。初診から薬の受け取りまでオンラインで完結!東京都に6院あるクリニックフォアグループ。

  • クリニックフォア田町…田町駅直結、徒歩0分
  • クリニックフォア新橋…新橋駅すぐ、徒歩1分
  • クリニックフォア飯田橋…飯田橋駅すぐ、徒歩30秒
  • クリニックフォア有楽町…有楽町駅・銀座駅直結、日比谷駅徒歩5分
  • クリニックフォア四谷…四ツ谷駅徒歩1分
  • クリニックフォア大手町…大手町駅直結、徒歩0分

クリニックフォアは、初診から全てオンラインで完結できる医療機関です。治療薬として、当記事でご紹介した「フィナステリド(5α還元酵素阻害薬)」や「デュタステリド(5α還元酵素阻害薬)」のほか、内服タイプの「ミノキシジル」や「ミノキシジル成分配合の育毛剤(外用薬)」なども用意されています。

オンラインなのでこちらの希望も伝えやすく、月々の定期配送を選べば最大15%offといった条件もございます。現在、「診察料無料キャンペーン中」ですので、交通費等まるっとカットでき無駄なく治療薬を確保できます。とりあえず数ヶ月試してみるという場合にとても相性が良いでしょう。

薄毛関連のみを扱う専門医ではありませんが、非常に信頼性の高い医療機関なので、スマートにこっそりと「ふさ活」を始めたい方はぜひご利用いただければと思います。

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