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ニコチンには血管収縮作用がある
髪への栄養供給ルートが狭まる
タバコに含まれているニコチンは、血液の流れを悪くしてしまうことが知られています。おそらく誰もが一度は目にしたことがあるように、喫煙者と非喫煙者の血流を比較すると喫煙者の血流は勢いが弱く、毛細血管においては末端に血液が届きにくくなることがわかっています。ニコチンが血管を収縮してしまうと、血液に乗って運ばれる栄養素も身体の末端まで届きにくくなってしまうということです。
髪の毛は、頭皮の奥にある「毛根」がその下にある「毛細血管」と繋がることで栄養素を受け取り成長します。頭皮の毛細血管は、毛根にとって「栄養素を受け取る入り口」に他ならず、ここに血液が到達しにくくなると髪の成長もスムーズに行きません。抜け毛や切れ毛などがもたらされやすい状態になってしまいます。
喫煙は「発毛剤を塗布する行為」と逆の作用と言える
「リアップ」や「スカルプD」などの発毛剤に含まれる「ミノキシジル」成分は、血管を拡張させ血流を改善する作用をもたらしてくれます。血流が良くなれば、毛細血管にも血液が届きやすくなり、毛根がしっかりと栄養素を確保できるという流れです。
よくよく考えると、喫煙という行為はこのような「血流改善→毛根への栄養拡充」と完全に逆の作用を取り込んでいるということになります。放っておいても、年齢を重ねるごとに運動習慣は少なくなり、また身体機能の衰えと相まって血流は徐々に悪くなっていきます。その結果、頭皮上の毛根に栄養が届きにくくなって生じるのが「壮年性脱毛症(そうねんせいだつもうしょう)」と呼ばれるものですが、「タバコを吸う」という行為は自らそこへ近づこうというアクションに他なりません。
タバコはストレスの緩和など、個人個人でメリットをもたらす側面もありますが、本数が増えれば増えるほど血管が収縮し血流は滞りがちになります。髪の発育以外においても、血流の悪化は「心筋症」や「脳卒中」など、命そのものに重大な危機をもたらし得るものですので、できるだけ喫煙習慣は絶っていただきたいと考えます。タバコを止めるのが難しい場合は、少しでも本数を減らす努力をしていただければと思います。
喫煙者は男性ホルモン分泌量が多い傾向!?
DHTも多くなってしまう可能性あり?
「テストステロン」と呼ばれる男性ホルモンは、男性を肉体的にも精神的にも男性らしくする作用があります。ハーバード大学のある調査によると、喫煙者と非喫煙者の男性ホルモン量を比較した結果として、喫煙者の方が男性ホルモン量の分泌量が10~30%程度多くなるという傾向が示されています。
「タバコがどのように作用して男性ホルモンの分泌量を増やしてしまうのか…」までははっきりとわかっていませんが、実際に比較した場合の結果としてそのような傾向が出ていることから、タバコを吸っていると多少なりとも男性ホルモンの影響が強く出る可能性があると言えそうです。
男性ホルモンが増えるということは、DHTへの変換量も相対的に増加?
男性型脱毛症(AGA)において、薄毛化をもたらすものは、ジヒドロテストステロン(DHT)と呼ばれる悪玉化した男性ホルモンです。もともとはポジティブな男性ホルモン「テストステロン」だったものが、前頭部や頭頂部に存在する「5α還元酵素(リダクターゼ)」と結びついて、ネガティブな作用をもたらすDHTに変換されてしまい、これを取り込んでしまうことで毛髪のヘアサイクルの短縮が引き起こされてしまいます。
毛根にDHTが増え始めると、髪が成長すべき期間が極端に短くなってしまい、1本1本の発育が抑制され通常よりも早く脱毛に至ります。これが繰り返されることで、前頭部や頭頂部が薄くなっていくというわけです。
男性ホルモンが増えたからと言って、必ずしもDHTが増えるとは言い切れません。ただ、「遺伝的にDHTが作られやすい体質」であれば、その原料となるテストステロンが多く流れ込んだ場合、結果としてDHTも多くなってしまうことが想像されます。
このため、遺伝的に薄毛体質の人がタバコを吸い続けている場合には、更に薄毛化に拍車をかけてしまう可能性があると言えそうです。「前頭部や頭頂部で5α還元酵素(リダクターゼ)が多く存在しているかどうか?」や、「DHTが作られた場合にしっかりとそれを受容してしまう体質であるかどうか?」がAGAに繋がりやすい遺伝的体質だと言われていますが、これは表面的に見分けることができるものではありません。家系的に薄毛が多い場合には、喫煙行為がそれを助長してしまう可能性があることを少し意識しておいておいた方がいいかもしれません。
喫煙で薄毛を嘆くなら、そのお金でAGA治療!
月5,000円もあれば薄毛治療は可能
当コラムでは、男性の薄毛と喫煙の影響について考えてみました。おそらく、ご覧になる前からタバコは髪に良くないとおわかりだったと思いますが、実際に論理的にポイントを整理してみると納得できる部分があったのではないでしょうか。
お金を払って発毛剤を購入し、血流を改善して発毛効果を狙う人もいれば、お金を払ってタバコを購入し、血管を収縮させてしまった結果、髪への栄養が枯渇しやすくなっているケースもあると思います。もちろん、喫煙習慣の有無以上に薄毛は遺伝体質が大きく作用するものではありますが、毛量やボリュームが少しでも気になり始めている方は、極力タバコとは距離を取った方が良いでしょう。
タバコ代があるなら、AGA治療薬は確保可能!
ちなみに、男性の薄毛傾向を医学的に抑制できる「AGA治療薬」は、月に5,000円程度のランニングコストとなっています(もちろん、これより高い治療法もあれば安い治療薬もございます)。5,000円であれば、おそらく一般喫煙者のタバコ代とほとんどかわらないくらいの金額だと思います。つまり、AGAは今や日常的に手が届く範囲の治療費で対策ができる時代になっていると言えます。
安価なクリニックであれば、月に3,000円程度で医学的に有効とされるAGA治療薬を手にすることも可能ですので、ぜひ当サイト「ふさ活」でご紹介しているクリニックをご活用いただき、薄毛お悩みの改善にお役立てください。最後までご覧いただきありがとうございました。