AGAメソセラピー(毛髪再生療法) 成長因子や療法の違い

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AGAメソセラピーの基本情報

AGAメソセラピー(毛髪再生療法)について、基本事項を整理してご紹介いたします。注入する成長因子(グロースファクター)に関する情報、HARG療法やPRP療法の違い、注射機器の種類や方法、痛み具合などについて、わかりやすくご紹介します。
AGAメソセラピーの評価分析

総合評価:65点

 

※総合評価の点数は、最重要項目「薄毛回避」を3倍、重要項目「発毛力」を2倍にして、7項目で100点満点になるように調整しています。
あくまでも当サイトの主観的なものなので、参考程度にご覧ください。

AGAメソセラピーとは?
~頭皮に成長因子を直接注射する院内処置~

AGAメソセラピーとは、グロースファクターと呼ばれる「成長因子」を極細の注射器を使って頭皮に直接注入する処置(施術)です。「HARG療法」や「PRP療法」といった治療法もあり、やや不明瞭で同種の治療法が存在していますが、「髪に良いと考えられている有効成分を頭皮に直接注入する治療法」という点では同じような括りになります。

グロースファクター(成長因子)の成分はなに??

AGAメソセラピー 成長因子(グロースファクター)
血管を拡張して血行を促進させることのできる「ミノキシジル」や、発毛を促進させると考えられている成分(再生医療などで注目されている成分)、更には髪に良い栄養素などが独自配合されています。何をどれだけ多くブレンドしているかによって治療費が変わったり、「〇〇療法」といったオリジナルの名前が付与されたりしています。HARG療法では、ミノキシジルは含まれていないようです。

グロースファクターの成分例
  • ミノキシジル…血管拡張作用で血流改善が期待できる成分
  • 発毛有効成分…再生医療などで注目される発毛寄与の期待成分
  • 髪に良いとされる栄養素…各種ビタミン、ミネラル(亜鉛)、アミノ酸など

HARG療法(ハーグ療法):Hair Re-Generative Therapy(毛髪再生療法)

AGAメソセラピーの中で比較的知名度のあるもので、かつ多くのクリニックで採用されている治療法が「HARG(ハーグ)療法」というものです。こちらは、Hair Regenerative=毛髪再生という英語から取られたもので、「日本医療毛髪再生研究会(Japan Hair Re-Generative Medical Association)」という組織によって認定された医院のみ施術可能な薄毛治療法になっています。
HARG療法では、ヒト脂肪幹細胞由来のタンパク質である「AAPEパウダー」が用いられます。成分として含まれているものには、次のようなものが確認できます。かなり高度な医療分野の知識になるため、「発毛すること」にどれだけ寄与するのかは皆目見当も付きません。髪に良さそうな成分が色々ブレンドされていることは間違いないようです。
HARG(ハーグ)療法の成分内容(一部)
PDGF(Platelet-Derived Growth Factor=血小板由来成長因子)
└ 血管を作ったり損傷部位の修復に寄与するもので、毛包の修復を促す作用が期待できるとされるもの
Basic FGF(Fibroblast Growth Factor=線維芽細胞成長因子)
└ 線維芽細胞を増殖させる因子であり、傷の治癒や組織の再生など、病態生理学現象に深く関与するもの
KGF(keratinocyte Growth Factor=ケラチノサイト成長因子)
└ 髪の成分である「ケラチン」を作る毛母細胞の増殖を促進させる成長因子
TGF-β1(Transforming Growth Factor=トランスフォーミング成長因子)
└ こちらはFGF-5と呼ばれる物質に「発毛抑制シグナル」を送るものだが、どうも「ヘアサイクルを制御する目的」がある
HGF(Hepatocyte Growth Factor=肝細胞増殖因子)
└ 肝細胞を分裂促進させるもので、炎症や組織の修復、形態形成や血管の新生、心血管の代謝活動などに寄与するとされるもの
VEGF(Vascular Endothelial Growth Factor=血管内皮細胞増殖因子)
└ 細胞の分裂・遊走・分化などを誘導し、既存の血管から枝分けする新しい血管の生成を促すもの
Collagen, Fibronectin(コラーゲン、フィブロネクチン)
└ フィブロネクチンは、細胞の接着や分化、増殖、遊走、拡散、組織の構築、治癒になど関わる多機能型のタンパク質
SOD(Superoxide Dismutase=活性酸素分解酵素)
└ 老化に繋がると言われている「活性酸素」の分解に寄与するもの
上記の内容についてはかなり専門的な話になってきますので、気になる場合は担当医に確認してみてください。HARG療法を提供している認定院であえば、ある程度噛み砕いて説明くださるはずです。いずれにせよ、医師が関わり提供しているものですので、髪に良い成分が高濃度にブレンドされた治療法なのだと思います。

PRP療法(Platelet Rich Plasma Therapy)

PRP療法(Platelet Rich Plasma Therapy)自己多血小板血漿注入療法

PRP療法とは、Platelet Rich Plasma(=多血小板血漿)という英語の頭文字から来ているもので、自分の血液に含まれている血小板成分を活用し、自然治癒力を活性化させる治療法です。日本語として「自己多血小板血漿注入療法」という言葉を当てる場合もあります。

血小板はご存知の通り、「怪我などを負った際、出血箇所に集まって血を固める」という役割を担います。実はこの際、血小板からは多くの「成長因子」が放出されており、これによって患部の修復力が高まっていることが医学的に解明されています。

遠心分離機①
遠心分離機②

 

PRP療法は、このように血小板に含まれる自然治癒力を促進する成分を「遠心分離機」によって抽出し、これを機能損傷した部位や患部、衰えた細胞や組織などに注射して組織の修復力や治癒力を高めようという治療法です。再生医療分野に該当する新しい治療法で、自分の血液の血小板の中に含まれる成長促進因子が抽出されて活用されています。

主にスポーツによる外傷や障害、ひざの痛みなどに対して活用されるケースが多いですが、「衰えた発毛力にも有効になるのでは?」という視点に立ってAGAメソセラピーとして活用される例が増えてきたのが現在の状況です。損傷部位に効果的に機能する有効成分(自然治癒力促進因子)ですので、衰えた発毛力にどれだけ機能するのかは幾分不明瞭な側面もあります。

ただし、プラスになることはあってもマイナスになることは考えにくいものですので、お金にゆとりがあるのなら試してみる価値があるかもしれません。一般的な育毛剤や発毛剤よりも期待値は高いように感じられます。

PFC療法(Platelet-derived Factor Concentrate)

PFC療法(Platelet-derived Factor Concentrate Therapy)血小板由来因子濃縮物注入療法

PFC療法とは、Platelet-derived Factor Concentrate(=血小板由来因子濃縮物)の頭文字から取ったもので、「PRP療法の発展版」と見ることができます。PRP療法のように自分の血小板を含んだ血漿を採取し、こちらを更に人工的に濃縮させたものが使用されています。「抽出された血小板由来成分(成長因子)を2倍以上に濃縮させたもの」と案内されるケースが多いようです。
専門家の研究
成長因子の濃縮

 

PRPと呼ばれる「自己多血小板血漿の中」で「どの成分をどれだけ濃縮させているのか?」が少し不透明ではありますが、PRPよりも高濃度に調合された成分が用いられることは間違いないようです。「PRP療法」よりも「PFC療法」の方が強力に作用することが容易に想像されるため、利用するのであれば「PFC療法」を選んだ方が賢いかもしれませんね。もっとも、一つのクリニックの中で「PRP療法」と「PFC療法」の両方が共存しているAGAクリニックはおそらくないと思います。「HARG療法」と「PRP療法(もしくはPFC療法)」が共存しているケースか、メソセラピーとして「HARG療法」のみが提供されているケース、あるいはクリニック独自に命名した「〇〇療法」の中にこれらの有効成分がブレンドされているようなケースに分かれるでしょう。

よって、実際にAGAメソセラピーを受けるということであれば、「HARG療法」か「PRP療法(もしくはPFC療法)」で選ぶことが多くなってくると思います。

頭皮に注射して痛くないの?

AGAメソセラピーでの注射では、クリニックによって様々なタイプの注射器(注入器)が使用されます。一概に痛くないとまとめてしまうことはできませんが、基本的に痛みが感じにくくなるような工夫が施されています。「極細の針」を使用しているケースや、針ではなく「ジェット噴射」により蚊に刺されるよりも低刺激なものまであります。ガンタイプで極細の針が採用されている「Bella Vita Injector」を用いた治療風景(オーシャンメンズクリニック)と、HARG療法で使用されることの多い「メドジェット(MEDJET )」について、わかいやすい紹介動画がありましたのでこれらをご覧いただくと良いでしょう。

HARG療法にメドジェットを合わせたものを日本医療蓬髪再生研究会では「ノンニードルHARG®浸透注入療法」と命名しているようです。



なお、動画内で使用されている注射器(注入器)以外にも、まだまだ色んな種類が確認できます。おそらく、色んな美容機器メーカーとのコネクションが影響しているものと思われますが、AGAメソセラピーではほとんどの場合「ガンタイプの特別な注射器(注入器)」が使用されており、以前のように「一般的な注射器で針先だけ細いもの」を使用するケースはほとんどなくなってきているようです。ただし、注射後(注入後)は処置した頭皮表面でじんわりと出血するのが通常です。痛みとは別のものとして注入する影響(=軽い出血)は生じますので、この点は前もって理解しておいた方が良いでしょう。

治療費(施術料金)は1回10万円程度!?

はっきり申し上げまして、HARG(ハーグ)療法などのメソセラピー系の治療費はお高いです。再生医療などの医療技術が使われていることを考えると、どうしても治療費が高くなってしまうことは容易に想像できますね…。

例えば、HARG療法の場合、頭部の1/3をカバーする施術1回で9万円程度(税込)の治療費が必要となります。処置を施す頭部のカバー範囲を広げていくと、料金は1回の施術で11万円~15万円といった具合に上がっていきます(クリニックによって多少料金設定が異なります)。

また、「施術1回で効果が出るのか?」と言われればかなり不明瞭な印象があり、「6回セットなどで少し割安になるプラン」が勧められることもあるようです。

内服治療と比較すると、1回の処置で「AGA内服薬」の10倍程度の費用が必要になりますので、まずは数ヶ月飲み薬(プロペシア・フィナステリド・ザガーロなど)を飲んでみて、様子を見つつ検討するのが良い気がします。例えば海外製のプロペシア(あるいは後発ジェネリックのフィナステリド)から選ぶと、約1ヶ月分で5,000円~10,000円までの範囲で収めることが十分可能です。

お金に余裕がある場合や、「1日でも早く発毛を!」とお求めの場合に相談すべき「やや上級者向けプラン」なのかもしれません(薄毛進行度ではなく、経済力という意味での上級者です)。

AGAメソセラピーは効くのか?
~薄毛化プロセスの遮断力はない~

発毛系メソセラピーは、薄毛を予防すると言うよりも「発毛力をサポートするもの(あるいは促進させようと狙うもの)」です。イメージとしては、「かなりリッチな発毛剤を医師の手で直接注射してもらう処置」といったところで、AGAの薄毛化メカニズムの防衛を追求したものではありません(←ここはとても大事なポイントです)。ただし、「髪に直接的に栄養を与える」という処置から発展し、損失部位の再生医療に使われる技術を応用している点は注目に値します。「単なる栄養剤の塗布」を超えて、組織や細胞の修復なども考慮した処置となってきたため、一定の可能性を秘めています。また、注入する成分の適性を調整することで、女性の薄毛にも対応した施術となります。

とは言え、本質的にはその人に備わった遺伝的な傾向(薄毛化メカニズム)をブロックする治療ではありません。よって、特に男性の場合であれば「ベースとなる内服治療薬(=5α還元酵素阻害薬)との合わせ技で強力な効果を狙いやすいもの」と整理しておくのが良いでしょう。薄毛対策の第一義的なものではなく、あくまでもセカンダリーオプションの域を出ないものなので、この点を誤認してしまわないようご注意ください。

AGAメソセラピー 注射器を持った医師

AGAの薄毛症状は、5αリダクターゼとテストステロンの結びつきによって生じる「ジヒドロテストステロン(DHT)」の影響に因るところが大きいです。このため、現に薄毛症状が出てきたということなら、「5α還元酵素阻害薬」と分類される「プロペシア(成分名:フィナステリド)」や「ザガーロ(成分名:デュタステリド)」などの内服治療薬を選択するのが最も正しい対策になります。

「AGAメソセラピー」や「HARG療法」といった治療法は、あくまでも薄毛メカニズムに対策を講じた後で、更に発毛力をフォローするという性格が強いものです。「5α還元酵素阻害薬」でしっかりとAGAメカニズムを遮断し、それでも発毛力が戻るのを待てない場合や、まだ発毛力が物足りないと感じた場合に、初めて「AGAメソセラピー」について尋ねてみるくらいの捉え方で良いと思います(この際は、信頼できる専門医にお訊きください)。

AGAメソセラピー単体での治療を勧めてくるクリニックは皆無という状況もございますので、幾分もやっとした治療法(効果検証の難しいもの)であることを心得た上でご相談ください。

メソセラピーに強いクリニック
~AGAメソセラピーに興味があるならここ!~

AGAの薄毛症状を専門にしているクリニックの多くが、何かしらの「メソセラピー」メニューを用意しています。これはAGAメソセラピーが有効であることを証明しているというよりも、どちらかと言うと「薬を出して終わり」では対外的に心もとない面があるからなのだろうと推測できます。豊富な「発毛メニュー」が用意されているクリニックの方が、カバー力があり信頼できそうな印象を持ってしまいますよね。

ということで、いくつかAGA専門医院を調べてみた中で、「AGAメソセラピー」を含め、発毛メニューの豊富なクリニックがございましたのでご紹介させていただきます。

当サイトとしては、「内服治療を第一義的に考えるべき」という立場ではありますが、こちらのクリニックでも当然「5α還元酵素阻害薬」などを処方する「AGA内服治療」は整っています。「一応AGAメソセラピーの話も聞いておきたい…」という読者様については、このようなクリニックで「無料カウンセリング」をお受けになり、自分なりに探りを入れてみると良いかもしれません(クリニックは医療機関ですので、エステサロンのような執拗な勧誘を受けることはまずないと思います)。

幅広い治療メニューのあるおススメクリニック

湘南AGAクリニック
湘南美容クリニック

湘南AGAクリニック(西新宿院)

画像出典:湘南AGAクリニック西新宿院

男性のAGA専門治療院が全国で6院ありオンライン診療にも対応可能。女性向け美容クリニックの74院では、お薬処方やメソセラピーで対応いただけるケースが多く、医院数の多さから女性も利用しやすい。

  • 東北エリア…湘南AGAクリニック 仙台院
  • 関東エリア…湘南AGAクリニック 新宿本院、湘南AGAクリニック 西新宿院
  • 中部エリア…湘南AGAクリニック 名古屋院
  • 関西エリア…湘南AGAクリニック 大阪院
  • 九州エリア…湘南AGAクリニック 福岡院

※「湘南美容クリニック(74院)」の情報も含め、各医院の詳しい対応メニューは当サイト制作のまとめ記事で確認できます。

湘南AGAクリニックは、薄毛治療に取ったした6院で、メソセラピーや内服治療はもちろん、バリエーションのある自毛植毛治療も展開しています。AGA治療に対してしっかりとした総合力のあるクリニックと言えるでしょう。

「毛髪再生メソセラピー」についても、「ジェットメソ」「スマートメソプレミアム」「クイックメソプレミアム」と3種類のメニューが用意されており、ニーズに合わせて選択することが可能です。何より他院と比較して圧倒的に安い価格帯で男女の薄毛治療を展開しています!頭皮環境が気になっておられる患者さまはぜひ覗いてみてください。気軽に「オンライン診療」から相談してみると良いでしょう。

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